コーヒーと漢方、相互作用注意

昨年末「エナジードリンク」と呼ばれるカフェイン入り清涼飲料水を大量に飲んだ男性がカフェイン中毒で死亡する事件があった。カフェインは飲料や薬など様々なものに含まれており、飲み合わせによって意図せず大量摂取してしまう可能性があるそうだ。
カフェインはコーヒー豆や茶葉、カカオ豆に含まれる成分だ。コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレート、ココアなど身近な食品・飲料に含まれる。このほかに、コーヒーや茶葉から抽出されたカフェインを日ごろ摂取していることを知らない人も多いのではないだろうか。精製されたカフェインは、医薬品として片頭痛の治療に用いる処方薬や市販の風邪薬や眠気覚ましの市販薬などに含まれている。また、食品添加物として使用が認められており、適度な苦みによって食品の味をよくする目的でコーラなどの清涼飲料水やドリンクなどに添加されたり、サプリメントの原料として使われたりしているそうだ。
カフェインは心血管や中枢神経を刺激して覚醒させる作用がある。そのため、適量を摂取すると体の活動量が盛んになって元気が出る。しかし、短期間で大量に摂取すると頭痛、めまい、胃けいれん、吐き気、嘔吐などの急性症状が現れるという。過剰摂取によって中毒になると興奮して眠れなくなったり、動悸がしたりするなど全身に症状が及んで危険な状態になり、摂取量によっては死に至ることもある。
カフェインは摂り方によっては体にリスクがあるが、国内では今のところ、食品における1日の摂取許容量は設定されていないそうだ。海外の状況を参考にすると、健康な成人では1日の摂取量の目安は400ミリグラムと言われている。これをコーヒーに換算するとマグカップ3杯分になるという。カフェインは主に嗜好飲料に含まれている。表示されているカフェインの量をチェックし、目安量を超えないようにすることが大切だ。
また頭痛薬などの薬には、1錠に100~300ミリグラムのカフェインが含まれるそうだ。サプリメントにも高濃度のカフェインが含まれる商品がある。薬やサプリメントを通じて大量摂取してしまうと、それだけで1日の目安量を超えることがあるという。
カフェインの摂取については、薬に含まれる相互作用も重要だ。漢方薬では、生薬の麻黄に含まれるエフェドリンに気を付ける必要がある。カフェインと一緒に摂取すると相乗作用で効果が高まるためだ。漢方薬は副作用が無いと思われがちだが、知らずに飲み合わせると脈が速くなったり、血圧が上昇したりすることがあるそうだ。麻黄は葛根湯や麻黄湯などに含まれる生薬で、これらの漢方薬は風邪薬としてよく使われる。服用するときはカフェイン入りの嗜好飲料は控えるようにしないといけない。また、気管支ぜんそくに使われる気管支拡張薬にもエフェドリンのような作用のものがあるという。これについても、カフェインが含まれるものとの飲み合わせには注意が必要だ。
知らずに摂取すると大変なことになってしまうかもしれない。薬を処方された時は、医師や薬剤師に飲み合わせについて確認した方がよさそうだ。